2025、2027目指して始動
昨年11月に終わったばかりですが、2027年11月に再度銀座で個展を開催する運びになりました。
私の刺繍作品はやはり時間がかかるので、はっきりいって無謀と言えるチャレンジです。
何を何点作るのか、どのくらい時間がかかるのか、どんなスケジュール管理をしていくのか山積みの問題への準備計画の一部と、息抜きのプチ旅行が終わりました。
さあ、刺繍しなくっちゃ!刺繍、随分お休みしてしまいました。

とはいえ、やっと取り掛かったこちらは昨年展示した『duet』の帯の前胴部分です。図案を写し、胡粉で下絵を仕上げました。この帯はお嫁入りが決まっているので、春先までに仕上げなければなりません。
せっかく気に入って買っていただくので、お客様を最高に可愛く見せたいと思います。
なので、華やかな孔雀の羽根2枚でまず一面、もう一面は風に舞う花びらを表現しました。赤い帯締めなどしめていただければお太鼓の枝垂れ梅(をイメージした想像上の花)と調和が取れます。花びらの面の方は結び目が花芯のようになり、お花がほころんで風に乗っていくように見えたらいいなと思います。また孔雀や梅の帯留でも遊べるのでは、と考えました。
実際のお客様を思い描いて、美しくして差し上げたい、装うものは着る人がいて完成するのだなあ、と気づけたことが私の成長だと思います。
どちらかといえば手が抜けず、思いのまま刺繍したくなりがちなのですが、一歩引いて身につける人を美しく見せること、またその人自身がいろいろ工夫して楽しんで装えるよう、寄り添って協力していきたい、と思っています。
日本刺繍作家:石原 英(Hanabusa Ishihara)