デザイン変更と風
とってもとっても時間がかかっていた白孔雀の羽根、やっと刺し終わりました。
あとは孔雀の右側の紅梅を刺しうめて花芯を刺したらお太鼓が完成です。
後10日くらいかかるでしょうか。
デザイン画の段階では羽根の上に紅梅を枝垂れさせるつもりでしたが、エアリーな羽根があまりにも美しかったので(自画自賛ですが)羽根onlyに変更しました。
こんなふうに刺繍からのダイレクトメッセージでデザイン変更しちゃうことがたまにあります。刺していくうちに作品の方からこうしてほしい、と訴えてくる感じ。そして刺し終わるとこれ本当に私が刺したのかしら、と思うこともしばしばです ( ´∀`)
ところで、作品制作にあたって私が一番心掛けていること。
それは作品の中に風を吹かせる、ということです。もっというと勢いを出す、というつもりで刺しています。勢い、躍動感のあるものは人の心にまっすぐ届くと思うのです。そしてそれはのびのびとおおらかで気持ちの良いものであれ、と考えています。
この作品を見た方々が、『本物の羽根みたい!』『見てると震えちゃう!』といってくださったので、私の思いはなんとか届いているな、と嬉しくなりました。
この孔雀の羽根には膨大な時間がかかり、『目が潰れちゃうかも、一体いつ終わるの〜。カコクだ〜!』と弱音を吐いていたのですが、刺しあがってみると孔雀がいきいきと動き出してくれそうで、とっても嬉しくなりました。
とにかくもう少しです。ファイト、私!
日本刺繍作家:石原 英(Hanabusa Ishihara)