ひょうたんから駒でデザイン変更
どう刺すか、どの素材のどの色を使うか、少しづつ少しづつ確認しながら進めています。
今現在はこんな感じ。
孔雀本体の真下の大きな紅梅は実は写真です。
紅梅の花芯の様子が見たくて何の気なしにここに置いてみました。
すると、あれ!とっても素敵〜❤️
梅の木の枝垂れた枝の先の花がまるで孔雀のアクセサリーになったかのよう。
ちなみにお花がない場合のデザインがこれ。
すでに大きな花の下絵をうっすら描いてしまっていますが、あるのとないのではインパクトが違いますね。そこでデザイン変更してここに大きな大きな紅梅を刺すことにしました。
梅の花芯って普通白っぽい、黄色っぽい色が多いのですが、私が撮影した熱海梅園のこの紅梅は赤い花芯だったので、珍しい、素敵!花芯を刺す時の参考に、と思って写真を置いてみたのですが思いがけずデザインを変更することになりました。
こちらの方がグッとオシャレですよね。
亡くなった書家の篠田桃紅が
『自分の意図していないところで出る線の方が本当に私らしいってことがとっても多い。自分の思う通りにいかないということ。面白いというのは。』
とおっしゃってましたが本当にそう思います。
美は偶然から出現することが時にある。って感じでしょうか。
実は密かに木の幹のそばのこのお花の枝のデザイン処理はちょっと腑に落ちないものがありました。孔雀の羽根の後ろ側に枝が垂れている、というつもりでデザインしましたが、少し説得力に欠けるな、と考えていました。
思い切って枝が羽根の前に枝垂れている設定にして、枝の先の花を夢のように大きくしたらとっても良い感じになったと思います。私の心の中でモヤモヤしていたものがスッキリしました。
この大きな花を刺すには立体感を出すため、孔雀の白い羽根の芯を先に刺してからとなりますが、今からこの花を刺すのがとっても楽しみで、待ちきれない思いです。
日本刺繍作家:石原 英(Hanabusa Ishihara)