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いちごのブーケ

ずっといちごを刺繍したいと思っていました。

それもよく見る一粒ずつのいちごではなく、いちご狩りで見るような、ふさ状のいちご。

生命力に溢れたツヤツヤの葉っぱと清楚な白い花、薄緑からのグラデーションを見せている美味しそうな豊かな赤いその実の数々。

いちご単体ではなんだか子供っぽいような気がしていましたが、房になるととても豊かで素敵です。まさに豊穣、って感じ。

これまではそう思いながらもなかなか踏み切れなかったのですが、ついに刺繍することになりました。

\(^^)/

きっかけは甥っ子から送られてきた彼の長女の3歳の七五三写真です。(正確には甥の母の義妹からですが)

おめめクリクリでニコニコ、大きな花束にお顔を寄せて嬉しそうにしているバストショットの写真でした。

思わず見ているこちらも引き込まれて笑顔になってしまう愛らしさ♡

そして、よくよくお着物の柄を見ると、古典柄の中になんといちごがあるではありませんか!

義妹情報によると、かわいい私の姪っ子は(本当は甥っ子の娘は又姪=まためいということですが、面倒なので姪っ子ということにします)いちごが大好きで、お着物を決める時いちご模様が決定打になったそうです。

これって、天啓⁈

この可愛らしい姿を刺繍した〜い!肖像刺繍だ〜!

と、いう運びになりました。

ということで描いた下絵がこちらです。

大おばちゃんも気合が入ります。

いちご好きの彼女のために、顔を寄せていた花束を私念願のいちごの花実付き苗のブーケにしました

髪飾りもいちご、お着物の柄も雪輪模様の中に大きないちご。雪輪の隣に飛ぶ鶴はいちごの白いお花と葉っぱでできています。腰掛けている椅子の座面にも小さないちごの花。

いちごづくしです!

下絵を見てくれた人が、『まあかわいい!いちごの妖精ね!』と言ってくれました (^O^)/

作品タイトルは分かりやすく『いちごのブーケ』

実際の被布をまとった3歳児にいちごの苗なんて持たせられませんから、思い通りにできるのが本当に創作の楽しいところです。

日本刺繍作家:石原 英(Hanabusa Ishihara)

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